口腔がんとは、お口の中にできる癌(がん)です。
初めて聞く方も多いと思いますが、年間多くの方が口腔がんによって亡くなられています。
口腔がんには次の3つの特徴があります。
口腔がんは他の癌と比べて、非常に希少です。癌には胃腸癌や大腸癌など、様々なものがありますが、口腔がんはこうした全身の癌に比べて、その発症率は1%に満たないと言われています。
しかし、口腔がんは死亡率の高いがんとも言われています。例えば、女性のかかる癌として知られる子宮頸がんは、年間の死亡者数がおよそ3500名となっています。
一方、口腔がんは希少がんにかかわらず、年間およそ7000名の方が命を落とされています。
口腔がんの死亡者数が多い原因の1つに、「発見されにくい」という要因があります。口腔がんは歯茎や頬の内側、舌などにできますが、もっとも多く発見されるのは舌の横側(下の奥歯の裏側)です。
口腔がんはその見た目により、口内炎と間違われることが多くあります。内科のなどの医療施設でいくら軟膏を塗るなどの対処を行っても、なかなか治らない場合は、口腔がんの可能性も十分に考えられます。
お口の中に違和感のある方は、早急に検査を受けるように心がけてください。
口腔がんは、早期発見によって食事をしたり、会話を楽しむお口の機能を回復することができる可能性が高まります。
お口の中に癌ができることはまだまだ知らない人も多くいるため、当ページをご覧の方は、もしもの場合に備えてしっかりと覚えておき、疑いのある場合は検査を受けましょう。
当院では、口腔がんを早期発見するための検査(口腔がん検診)を行っております。
口腔がん検診の流れは以下の通りです。
歯科医師がお口の中を拝見し、触れながら癌がないかを確認します。基本的に痛みは伴いませんが、視診や触診によって発見される癌は、すでに進行がんとなります。その場合、外科的手術が必要になる場合があります。 視診・触診で「あれ?おかしい部分があるな」となれば、次のステップに移ります。
細胞診では、患部に綿棒などを擦りつけ、その部分の細胞を採取します。これは、傷口を擦るため、多少の痛みが生じます。検査結果は数日で出ます。
がんの疑いがあれば、麻酔を使ってお口の組織を採取し、分析を行う組織診(そしきしん)を行います。組織診により、癌の確定診断が下されます。
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